健康維持には欠かせない野菜ですが、毎日しっかり摂れていますか?
野菜って高いし、好きじゃないし、あんまり食べてないという人、けっこう多いんじゃないでしょうか?
自分は毎日サラダも食べてるし大丈夫。と思ってても、実はその程度ではまったく足りてない可能性があります。
ここでは野菜不足になったら健康にどんな影響があるのか、体に現れる症状や必要な栄養素、野菜不足の解消法などをまとめました。
1日に必要な野菜の摂取量
1日に摂取しないといけない野菜の摂取量は350g(グラム)されています。
数字で言われても、それってどれくらい?って感じですよね。
参考画像を載せておきます(参考画像引用:KAGOME)
こんな感じです。
けっこうありますよね。
1日や二日なら大丈夫かと思いますが、これを毎日となるとちょっと難しいかもしれません。
実際国が行った調査の結果でも野菜不足になってる人が多くて、以下がその調査結果です。
以下の数字は、年代別に行った1日あたりの野菜摂取量の平均値です。
年代 | 平成28年度 | 平成29年度 |
0~29歳 | 232.4g | 242.8g |
30~39歳 | 246.0g | 244.8g |
40~49歳 | 247.1g | 257.2g |
50~59歳 | 270.2g | 288.4g |
60~69歳 | 305.1g | 320.0g |
70歳以上 | 301.6g | 311.1g |
全年代平均 | – | 288.2g |
これを見ると28年度に比べると29年度は全年代でやや改善していますが、全ての年代が1日350gに届いていません。
特に20代と30代では100g~120gも不足していて、1日に必要な量の1/3も足りてないということになります。
全年代の平均でも288.2gと必要な摂取量をおよそ60gも下回っています。
若い世代になるほど摂取量が低く、上の年代になるほど摂取量が高い傾向が見られますが、これは年齢が上がるほど健康に気を使うようになるという点や、食文化の違いなどもあるのではないかと思います。
野菜でなければ必要な栄養素を十分に摂取出来ない
野菜を食べることが推奨されているのは人間に必要な栄養素が豊富に含まれているからです。
ビタミンは肉からでも摂れるという主張をされる人もいますが、含まれる栄養素の量が違うので、やはり野菜をきちんと食べないと到底1日の必要量には届きません。
栄養素というのは摂ってれば良いというものではなく、きちんと必要な量を摂取出来てこそ健康の維持につながるのです。
野菜から摂れる栄養素
野菜から摂れる栄養素は主にビタミン、ミネラル、食物繊維の3つです。
ビタミン
ビタミンは人間に必要な栄養素のうち、3大栄養素を除いた有機化合物。体内で作ることが出来ないため、食物から摂取する必要があります。ビタミンは体内で化学反応を起こし必要な物質を作るために必要なものなので、ビタミンが不足するといわゆる「ビタミン欠乏症」になり、脚気、だるい、食欲低下、疲れやすいなど、体のさまざまな不調を引き起こします。
ミネラル
ミネラルは人間に必要な栄養素のうち、3大栄養素を除いた無機化合物。体内の臓器やさまざまな組織を円滑に働かせるために必要で、体内では作り出すことが出来ません。そのため、肉や魚、野菜、海藻など食事から摂らなければなりません。ミネラルが不足すると、骨密度低下、骨粗しょう症、貧血などが起きやすくなります。また、内出血しやすくなったり、子供の場合には発育の遅れの原因になったりすることもあります。
食物繊維
食生活の欧米化が進んだことで一番大きく変わったのは食物繊維の摂取量が大幅に減ったことだと言われています。
食物繊維は人の消化酵素では消化されない成分の総称で、ジャガイモやゴボウなどの根菜類や果物、海藻などの植物性食品に多く含まれています。食物繊維は腸内環境を整え有害物質の吸収を抑える効果があるため、大腸がんなどの予防にもつながります。
また、その他にワカメやコンブには血圧の上昇を抑えたり、血中コレステロールを低下させたり、高血圧、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病の予防にも効果があると言われています。40年ほど前までは役に立たないものだと言われてきましたが、現在では第6の栄養素と呼ばれるようになり、大変重要な栄養成分の1つとされています。
食物繊維の1日の必要摂取量は男性が20g、女性が17g~18gとされていますが、厚生労働省が行った国民栄養調査では全国平均は15gで、都市部や若い人では12g前後と少ない傾向が見られるそうです。
野菜不足になりがちな人の特徴
野菜ってけっこう人によって摂り方が極端ですよね。
野菜しか食べないベジタリアンもいれば、野菜はまったく食べないという人もいます。
野菜を食べないとすぐ病気になるわけではないと思いますが、野菜を食べる習慣が無いとどうしても必要な栄養が不足してしまうので、そうなると体のいろんな不調を起こしたり、生活習慣病などの原因になってしまいます。
若いうちは体も元気で免疫力も高いのでさほど感じないかもしれませんが、それも本当に若いうちだけです。
私も20代は元気でした(笑)
でも30代になってから明らかに野菜を食べないと調子が悪くなることが増えてきたんですよね。
これまでにお話したように若い人ほど野菜の摂取量が少ないというデータも出ていますが、気が付いてからでは遅いこともあるので、若いうちから積極的に野菜を食べて欲しいなって思います。
ここでは野菜不足になる人の特徴について挙げてみたいと思います。
野菜不足になる人の特徴(1)一人暮らし
一人暮らしの社会人や学生さんは野菜不足になりがちです。
野菜を買っても使い切れずに余ってしまってかえってお金がかかったり、自分一人のために料理してもしょうがないとか、面倒くさいのでファーストフードやコンビニ弁当で済ませたりという感じですよね。
私も一人暮らししてた頃は面倒で料理はほとんどしてなくてカップ麺とかお弁当ばっかりでした。
今は家族がいるので毎日やってますけど、一人ならなんでもいいやってなるんですよね。
野菜不足になる人の特徴(2)忙しい
忙しいとどうしても偏った食生活になってしまいますよね。
自分で作る時間もなかなかとれないし、つい外食になったりしてしまいます。
よほど意識の高い人は気を付けて野菜を食べたりするでしょうけど、みんながみんなそんなに気を付けられる人ばかりじゃないですからね。
野菜不足になる人の特徴(3)ファイーストフードや外食が好き
これが一番問題かもしれません(すいません)
でもファーストフードや外食好きな人は確実に野菜不足になってしまいます。
主にハンバーガー、牛丼、ピザ、ファミレスなどになると思いますが、これじゃ野菜ほとんど食べれないですよね。。
入っててもごくわずかだしとても足りるとは思えません。
外食でも健康に気を付けて野菜たっぷりのメニューを食べてるって人もいるかもしれませんけど、あまりいないんじゃないでしょうか?
私もマ○○ナルドとか好きだし食べちゃダメとは思いません。
どーしても食べたくて炊事ほったらかして店に入ろうと思うことは多々ありますから(笑)
でもたまにならともかく、しょっちゅうだとどうしても野菜不足になるし、炭水化物とタンパク質ばっかりに偏ってしまいます。外食も同じく塩分の濃いもの、脂っこいものや炭水化物が中心になるので健康的とは言えませんよね。
野菜不足になる人の特徴(4)自炊をしない・料理が嫌い
自炊しない人・料理が嫌いな人はどうしてもコンビニ弁当や外食、出前などになっちゃうと思いますが、栄養バランスは偏りますよね。
野菜不足にならないためには、お弁当一つにしてもバランスのとれたものにしたり、少しでも野菜が多いものにしたり、塩分を控えめにしたり、かなり意識して選ばないと炭水化物とタンパク質だらけになってしまいます。
でも料理が嫌い、自炊しないという人はだいたい好きなものばかり食べてしまうんですよね。
野菜不足になる人の特徴(5)お金が無い
あまり食費にお金が使えないという人は野菜不足になりがちです。
野菜って思った以上に高いですよね。
どうしても値段がはるので、あまりお金が無い学生さんや若い人は簡単に食べられるパンや麺類など炭水化物中心の食事になってしまうのも無理ないかもしれません。
野菜不足になる人の特徴(6)野菜嫌い
野菜が嫌いな人はそもそも野菜自体食べようとしませんから野菜不足になるのは当たり前ですね。。
私も野菜は嫌いなものが多いですけど、でもすべての野菜が嫌いなわけじゃないですよね?
食べられる野菜ありますよね?
それだけでも食べるようにしてみたら随分違うと思います。
生野菜が苦手な人は野菜ジュースにしてみるのもいいし、うちでは子供が苦手な野菜をカレーに入れて食べたりしています。
最近は簡単に野菜の栄養が摂れるスープスムージーとかもあるので、野菜が嫌いでとにかく食べたくない、食べれないという人は、食べ方を工夫して食べるようにしてみてはどうでしょうか。
野菜不足で生じる問題、体に現れる症状
野菜には多くのビタミンが含まれていますが、野菜不足になると体に必要なビタミンが足りない「ビタミン欠乏症」になり、体にさまざまな不調を引き起こします。
野菜に含まれる代表的な栄養素は冒頭でもお話ししたように、ビタミン、ミネラル、食物繊維の3つです。
これらはいずれも体内で生産することが出来ないので食事やサプリなど外から摂りいれなければならず、不足すると、ビタミン欠乏症などを引き起こし体にさまざまな不調をもたらします。
野菜に含まれるビタミンの役割と含まれる野菜は下記のとおりです。
ビタミンA
ビタミンAは目や鼻の粘膜の健康を保ち、風邪、肌荒れの予防などの効果があります。抗酸化作用があるため、ガンの予防や老化の防止にも役立つと期待されています。緑黄色野菜に多く含まれている「ベータカロテン」は体内で必要な量だけビタミンAに変換されます。
主に人参、しそ、パセリ、にら、ほうれん草に含まれています。
ビタミンB1
ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変換する役割があり、疲労回復や精神機能を維持する役割があります。玄米、ごま、大豆、小麦胚芽などに含まれています。
ビタミンB2
ビタミンB2は、糖質、脂質、タンパク質の代謝をサポートしてエネルギーを生産したり、爪や髪、肌の成長を助ける役割があります。モロヘイヤ、しそ、しいたけなどに含まれています。
ビタミンC
細胞同士を繋ぐコラーゲンの生成に必要な栄養素でシミやシワの予防、血管を丈夫にするなどの役割があります。また、強い抗酸化作用があるので、風邪の予防、疲労回復、ストレスの軽減などの効果も期待できます。パセリ、ブロッコリー、芽キャベツなどに含まれています。
ビタミンD
ビタミンDはカルシウムの吸収をサポートします。
ビタミンE
血行促進、抗酸化作用
ビタミンK
骨の形成や血液凝固をサポート。
ビタミンB6
タンパク質の代謝をサポート。
ビタミンB12
赤血球の合成をサポートや神経伝達の円滑化。
ナイアシン
糖質、脂質、タンパク質の代謝をサポート。
パントテン酸
糖質、脂質、タンパク質の代謝をサポート。
葉酸
血球細胞の形成をサポート。
野菜には非常に多くの成分が含まれていることがわかりますが、これらが不足すると以下のような症状が体に表れてきます。
口内炎
口内炎になると何か口にするたびに痛いし、酸味や塩辛い食べ物は特にしみたりして辛いですよね。
ビタミンB群の不足が主な原因と言われています。
肌荒れ
野菜栄養不足から来る肌荒れは、ビタミンやミネラルが不足することによって肌のターンオーバーが正常に行われなくなることが原因です。健康的なお肌は体の中からケアすることが一番大事です。もし野菜を食べているのに肌が荒れるという人は、ビタミンやミネラルが足りていないかもしれません。
便秘
野菜不足で食物繊維が足りなくなると、便秘になりやすいと言われています。
野菜不足が招く一番よくある、わかりやすい症状かもしれません。
腸は第二の脳と言われるほど重要な臓器です。便秘になるということはそれだけ長い時間便が腸内にいることになるので、それだけ有害物質が体内に取り込まれやすくなってしまい、さまざまな病気の原因となりかねません。
食物繊維は菜の花、アボカド、たけのこ、春菊などに多く含まれています。
貧血
貧血とは体内で酸素不足になる状態を言いますが、これは多くの場合、鉄分不足により赤血球中のヘモグロビンが減少して必要な酸素を運ぶ量が減ることで起こります。鉄分はパセリ、大根の葉、菜の花、小松菜、枝豆などに多く含まれています。
うつ病
野菜不足はうつ病の原因にもなります。
ビタミンB群のひとつである葉酸はうつ病の予防や改善に効果があると言われています。
うつ病患者の4人に1人は血中の葉酸値が低いというデータもあるそうです(健康な人は10人に1人)
葉酸はモロヘイヤ、ブロッコリー、ほうれん草に多く含まれています。
イライラ
イライラの原因は昔からカルシウム不足だとよく言われます。
野菜にはカルシウムを含むものが多く、野菜不足はイライラの原因になります。血液中のカルシウムが不足すると脳から神経、神経から筋肉への連絡がしっかり行われず精神的なバランスを崩すのが一因ではないかと言われています。
日本は火山灰地が多いため環境的にカルシウム不足が起こりやすく、野菜に含まれるカルシウムも少ない傾向があります。
そのため野菜を含めてカルシウムが含まれる食品を多く摂取する必要があります。
カルシウムはパセリ、モロヘイヤ、大根の葉、かぶの葉、バジルなどに多く含まれています。
野菜不足を解消するための方法
野菜不足を解消するための方法はいろいろあります。すぐに実践できるものを紹介しますので、ぜひ試してみてください。
青汁を飲む
一番まっ先におもいつくのがこれでしょう。
お金はかかってしまいますが、青汁を飲むことによって野菜不足を解消すると共に美容やダイエット、便秘、むくみの解消などいろんな効果も期待出来そうですね。
カレーに野菜を入れる
カレーは一番簡単にできる料理のひとつですよね。
うちでは料理するの面倒だなあと思った時はカレーにしてます(笑)
作るのが簡単なわりにいろんな野菜が入れられるので忙しい時や疲れてる時は本当にありがたい。
野菜ジュースを飲む
市販されてる野菜ジュースにはビタミンA(βカロテン)、カリウム、ミネラルなどが多く含まれているものが多いのですが、βカロテンは加工した状態の方が吸収率が高まると言われているので、不足した栄養を補うのに野菜ジュースを飲むというのはおすすめの方法です。
ただし糖分が多くなるので、食事のはじめにいきなり飲んだり、おやつ代わりに飲んだりすると血糖値が上がりやすくなってしまうので、飲むタイミングには気をつけましょう。
サプリメントを飲む
野菜不足は気になるけど料理は面倒だし忙しい。そんな人におすすめなのがサプリメント。
今はたくさんの栄養補助食品がたくさん販売されていますし、コンビニやドラッグストアでも簡単に買うことが出来ます。
自分に不足しているものだけ選んで飲むこともできるので、お金がかかるという点を除けば一番簡単で効率的な方法だと思います。
スムージーを飲む
ミキサーと野菜があればすぐに出来る方法です!
野菜を入れてミキサーを回せばすぐに出来上がり!果物やヨーグルト、はちみつなんかも入れたら栄養満点!
簡単に野菜の栄養が摂れるのでオススメの方法です。
この他に常備菜、カット野菜や冷凍野菜を使う、野菜スープや野菜のみそ汁を飲むなどの方法も思いつきましたが、それができる人はそもそも野菜不足になんてなりませんよね。
以上ですが、如何でしたか?
野菜不足になったら体にどんな影響があるのか、野菜の大切さや重要性を少しはお伝えできたんじゃないかなと思いますが、これをきっかけにちょっとでも野菜を摂ってもらえるようになってくれたら嬉しいです。